15年間の恋愛

現在私は40代、フリーライターの男性です。私は元々は大学院博士課程で、大学教授を目指していました。
勉学で忙しい合間に、喫煙コーナーで彼女と出会いました。
ケータイの番号とメルアドを交換して、毎日メールの交換をしていました。

 

そうしているうちにすぐ、また会ってデートをすることになりました。
当日彼女は、私にTシャツをプレゼントしてくれました。
また、彼女の方が年上だったせいか、お昼ご飯をご馳走になりました。
その後、一人暮らしの私の部屋に遊びに来てくれました。

 

その日は話し込んで、帰るのが遅くなってしまいました。
何回かデートをしているうちに、お互い付き合うようになりました。
すると彼女は、何と私の家の近くに引越してきれくれました。

 

するといつまでも彼女は私の部屋にいてくれるようになりました。
私たちは半同棲というか、実際には事実婚のような状態になっていました。
私が学生の頃は、私が大学教授になる日をお互い夢見て、頑張っていました。

 

私の専攻が文学研究科に所属していたため、博士課程の私は大学へは週2回授業を受ければ良いだけでした。
その他は独学独習でしたので、基本的にずっと家の中で勉強をしていました。
大学院時代も論文執筆に明け暮れていました。

 

そして大学院が終わり、無職になってしまいました。その時助けてくれたのは彼女でした。
私が朝寝ている間に、早起きして求人雑誌を買ってきて、できそうな仕事を探してくれていました。
私は起きたら就職活動の電話を掛けるだけにしてくれていました。

 

そしても仕事になかなかありつけず、肉体労働をしては体を壊したりしていました。それでも諦めずに、4社か5社に入社しました。ところが、そのすべての会社を2週間以上仕事が続かないのです。

 

そこで彼女は、占い師のところまで連れてきてくれました。
占ってもらったところ、私はお勤めは無理である、会社員やサラリーマンにはなれない、と言われました。
できる仕事は、孤独な仕事しかできないということでした。

 

そこで翻訳家を目指して、英語の勉強をしていました。
翻訳家という仕事を思いついてくれたのは彼女です。
彼女は、常日頃、私弁慶になってあなたを守るから牛若丸になって大活躍してね、と言っていました。

 

私にここまで言ってくれる人は、他にはいませんでした。
私もがむしゃらに英語のスキルを磨いていましたが、翻訳の仕事もちょっとだけしかできませんでした。

 

そうこうしているうちに、付き合ってから15年を経過し、彼女は私との結婚を諦め、実家に帰っていきました。
彼女には申し訳ありませんでした。

 

ですが、彼女と過ごした日々は、私にとっては宝石のような大切な思い出です。